冬は他の季節と比べてお肌の調子がすぐれない日が増えるシーズン。実は、髪の毛も同じくらい冬にトラブルが多くなることを知っていますか?秋から冬にかけて、パサついて広がった髪が扱いにくいなどのトラブルを感じていませんか?今回は、冬に起きやすいヘアトラブルやトラブルが起こった際の対処法について解説します。
ヘアトラブルの原因
髪がパサついて広がる原因は、髪を覆うキューティクルが傷ついて剥がれることにあります。キューティクルが剥がれた髪は、剥がれた箇所から栄養分や水分が流出し続けることで、髪がパサつき広がります。なぜ冬になると、髪のパサつきや広がりなどのトラブルが特に目立つのでしょうか?このようなヘアトラブルが起きる原因を解説します。
静電気
冬になると発生しやすい静電気。静電気の電圧は4,000V〜5,000Vだと言われています。高い時には20,000V(カミナリに匹敵)の電圧が流れるそう。高圧の電圧が髪に走ると、キューティクルが剥がれることがあります。
摩擦
髪にホコリが付着する事で髪がもつれることがあります。静電気で髪が絡まりやすいうえに、ほこりなどが引っかかってしまうと、櫛通りが悪くなります。櫛通りが悪いからといって、髪を力任せに櫛を通していませんか?櫛を無理やり通すと髪に摩擦が生じ、キューティクルが剥がれるだけではなく、髪が切れたりします。
乾燥
冬に感じるパサつきや広がりなどのヘアトラブルは、髪の毛が乾燥していることで起こります。髪の乾燥は湿度と関係があります。湿度が60%以下になると、髪の毛がパサつき始め、髪の内部から水分が逃げ出します。髪の乾燥を放置すると、髪が広がり、絡まりやすくなります。
乾燥で静電気が走る!?
静電気が走る原因は、肌や髪の潤い不足が原因かもしれません。静電気とは物質内にたまった状態の電気のことです。通常、身体にたまった電気は少しずつ空気中の水分を通して自然と放電されることが多いです。しかし冬は乾燥して空気中の水分が少ないため、静電気が放電されにくくなり、どんどん体にたまってしまうことが。髪に十分な水分がある場合、静電気は髪の水分を通して日頃から少しずつ放電されるため、バチッと高圧な電気が走ることはあまりありません。一方で乾燥している髪は、静電気が放電されにくく、電気がたまりやすくなっています。
冬だからこそ見直したいヘアケア
冬に起きるパサつきや広がりなどのヘアトラブル。ヘアトラブルが起こる主な原因は『乾燥』です。エアコンなどで大気中の空気の乾燥が加速している冬は特に、乾燥した髪に水分を補うことが大切。毎日のヘアケアを見直して、冬ならではの静電気などのダメージを受けにくい潤いのある髪へと導きましょう。
保湿ができるシャンプーを選ぼう
最近はドラッグストアに並ぶシャンプーの種類も豊富で、棚一面にさまざまなメーカーのシャンプーが並んでいますよね。シャンプーの選び方を間違えると、髪の乾燥を進めることがあります。例えば洗浄力の強すぎるシャンプーは髪に必要な水分と脂分を奪ってしまうため、髪の乾燥が加速してしまいます。髪に水分と栄養分を補える、アミノ酸が主成分でヒアルロン酸が高配合されているシャンプーを選びましょう。
アミノ酸とは?
髪の毛はタンパク質でできています。タンパク質とは、多数のアミノ酸が繋がって構成されています。したがって、髪と同じ成分であるアミノ酸が主成分のシャンプーは、洗いながら髪に栄養を与えることができます。髪に栄養を補うことで、ツヤやハリ・コシのある美髪へ導いてくれます。ハリ・コシのある強い髪は、多少のダメージでは簡単に傷つきません。
ヒアルロン酸とは?
化粧品でよく見かけるヒアルロン酸とは、1gで6000mlの水分を保持できる『超保湿成分』です。ヒアルロン酸の保湿効果は、お肌だけではなく、髪にも有効。ヒアルロン酸は水分をキープすることができるため、髪に潤いを与えてくれます。乾燥が加速する冬だからこそ、ヒアルロン酸が高配合されているシャンプーで髪の水分を補いましょう。
アウトバストリートメントを活用して
髪の乾燥が加速する原因として、摩擦と乾燥を紹介しました。摩擦と乾燥によるダメージを軽減させるために、アウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)がおすすめです。お風呂上りやお出かけ前にアウトバストリートメントを取り入れることで、髪が絡まりにくくなり、摩擦によるダメージが軽減。また空気中の乾燥はもちろん、お風呂上りのドライヤーによる髪の乾かしすぎも防ぐことができ、乾燥ダメージも軽減します。
ブラッシングの見直し
毎日何気なく行っているブラッシング。ブラッシングはタイミングと方法、ブラシの種類によっては、髪のキューティクルを傷つけて髪の乾燥を加速してしまう原因になります。ブラシ選びのポイントと、正しいタイミング、ブラッシング方法を紹介しますので、是非参考にしてみてください。
天然毛のブラシがオススメ
ヘアブラシは100%天然毛でできているものがおすすめ。天然毛のブラシは髪に静電気が発生しにくい上に、髪を引っ張る力も適度であるため、髪への負担が少なく済みます。
ブラッシングのタイミング
冬の季節は静電気や乾燥で髪が絡まりやすいですよね。シャンプー前の乾いた髪にブラッシングして、髪の絡まりをほぐすようにしましょう。
ブラッシングで髪の絡まりをほぐすことで、摩擦によるダメージを軽減することができます。髪は濡れるとキューティクルが開く性質があります。キューティクルが開いた状態で絡まった髪をほぐすと、摩擦ダメージが髪内部に直接届き、切れ毛や枝毛などの深刻なヘアトラブルが起きやすくなります。必ず乾いた状態の髪でブラッシングしましょう。
正しいブラッシングの方法
静電気や乾燥で髪が絡まり、摩擦ダメージが起きやすい冬。髪を根元から一気にとかして、髪が絡まっていませんか?髪にダメージを与えないよう気を付けて、ブラッシングをしましょう。
①力を入れすぎないように、優しく髪をとかす
力強く髪をとかすと、髪に摩擦が起き、キューティクルが剥がれてしまいます。
②髪が絡まらないように、毛先から根元の順番で、少しずつ髪の毛をほぐす
水分と栄養分が不足しがちな毛先は、パサついて乾燥しているため、絡まりやすいです。特に毛先は優しく、少しずつとかしましょう。
③ブラシは上から下にとかす
キューティクルはうろこ状で、上から下の向きで、髪を覆っています。ブラッシングするときはキューティクルと同じ向きである、上から下に髪をとかしましょう。キューティクルの向きと反対の方向で髪をとかすと、キューティクルが剥がれてしまいますので注意が必要です。
乾燥を防ぐ!冬でも潤いのある美しい髪へ
冬のヘアトラブルの多くの原因は『乾燥』です。乾燥した髪は、絡まって摩擦ダメージを髪に与えます。他にも乾燥した髪は、静電気が発生しやすく、髪のキューティクルを剥がします。ダメージを受けたことでキューティクルが剥がれてしまうと、剥がれた箇所から髪の栄養分や水分が流出し続けます。さらに髪の乾燥が加速し、摩擦や静電気によるダメージを受けやすくなるという負のスパイラルが起きてしまいます。負のスパイラルから抜け出すためには、髪を摩擦や静電気から守り、潤いを与えることがマスト。そのためには、毎日のシャンプーやブラッシング方法などのヘアケアを見直しましょう。