ヘアケア

ヘアアイロン前にスタイリング剤は必要?髪を守るために気を付けるべきポイント

毎朝のスタイリングにヘアアイロンを使っている人は多いのではないでしょうか?

その際、スタイリング剤はつけていますか?また、どのようなスタイリング剤をつけていますか?

今回は、ヘアアイロンとスタイリング剤との関係や、ヘアアイロンを使う際の注意点についてお伝えします。

ヘアアイロンを使う前にやっておくべきこととは?

ヘアアイロンを使う前に、何か気を付けていることはありますか?

ヘアアイロンは髪が傷むというのはよく言われていることだと思います。ではなぜ傷むのか、理由までご存知でしょうか?髪の毛はタンパク質で出来ているので、ヘアアイロンのような高温のスタイリングで、「熱変性」が起きてしまうからです。

熱変性とは?

アイロンの熱により髪の毛の主成分であるタンパク質が固まり、硬くごわついた髪質になってしまうことです。髪が濡れていると60℃程から熱変性が始まると言われています。
熱を加えると生卵がゆで卵になるのも加熱による熱変性によるもので、同じようなことが髪にも起こります。そして、ゆで卵が生卵に戻らないように、一度熱変性でダメージを受けた髪は元には戻りません。

タンパク質の熱変性

いくら、くせが伸ばせても、使うたびに髪が硬くなったり傷んでしまうのは嫌ですよね…。そこで、ヘアアイロンを使う前に気を付けていただきたい工程をご紹介します。熱変性から出来るだけ髪を守るためにも、ぜひ取り入れてみてくださいね。

髪を乾かしておく

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ヘアアイロンを使用する時、髪が濡れたままのことはありませんか?

  • シャンプーをした後で髪が濡れたまま
  • 洗顔時に顔回りや生え際が濡れてしまったまま
  • 寝ぐせを直そうとミストタイプのスタイリング剤をビショビショになるまで髪に塗布している

このような状態からヘアアイロンを使い始めている方もいるかもしれませんが、髪が濡れた状態でヘアアイロンを使用するのは絶対にNGです!

髪が濡れたまま使うと、「ジュ―」という焼けるような音がしますが、これは水蒸気爆発を起こしている証拠です。水蒸気爆発と聞くとちょっと驚いてしまうかもしれませんが、熱々のフライパンに水を垂らした状態を思い出してみてください。バチバチッと水がすごい勢いではじけ飛びますよね?あれも水蒸気爆発なのです。

髪も同じで、高温のプレートに濡れた髪があたることでキューティクルを傷つけ、髪内部の水分までも蒸発させてしまうのです。

髪が濡れている時は、表面を覆っているキューティクルが開いているため、外からの影響を受けやすくなっています。そう考えると、濡れた髪に高温のヘアアイロンをあてるのは、かなり負担がかかることだと思いませんか?必ず、しっかり髪を乾かしてから使いましょう。

寝ぐせや生え癖をざっくり整えておく

寝ぐせも生え癖も、すべてヘアアイロンで伸ばそうとしていませんか?髪が絡まっていたり、くせがついた状態で使い始めると、髪がよけいにうねり、くせが酷くなることもあり注意が必要です。

ヘアアイロンで全てを整えようとすると、何度も同じ箇所に熱をかけて伸ばさないといけなくなり、髪が傷む原因になります。同じ箇所にヘアアイロンをかけるのはなるべく一度にして、ダメージを防ぎましょう。

そのためにも、事前に髪全体をざっくり整えておくことが大切です。特に根元のくせはなるべく引っ張るようにドライヤーで伸ばしておきます。髪の毛を乾かす時に意識してみてくださいね。

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ヘアアイロンの温度はなるべく低温にする

ヘアアイロンは、だいたい200度まで温度設定できるようになっていますが、いつも何度で使用していますか?

高温であるほど早くセットできますが、そのぶん髪は傷みます。ヘアアイロンの温度は140度~160度がおすすめです。

そして、細かく毛束を分け、髪の内側からとり、一度で滑らせるように伸ばしましょう。つい一気に髪をとり伸ばしたくなるかもしれませんが、出来るだけ少しずつ低温で使用してくださいね。

ヘアアイロン前にスタイリング剤は必要?

ヘアアイロン、ヘアアイロン前のスタイリング

ヘアアイロン前のベースが整ったところでスタイリング剤についてです。

そもそもスタイリング剤は必要なのでしょうか?また、使うとしたら、どのようなものを使うのがいいのでしょうか。ポイントをご紹介します。

スタイリング剤は必須!

アイロン前にスタイリング剤は付けないほうがいいと言われることもありますが、本当でしょうか?

大切なことなので、結論から言います。ヘアアイロン前は、スタイリング剤を必ずつけ、髪を保護しましょう。

ヘアアイロンを使うとストレートになるのは、高温のプレートで挟みながら髪の毛の形を変えていくから。つまり、熱からスタイリング剤で髪を守らないとダメージの原因になるのです。

ヘアアイロンの使用中、白い煙が出たことはありませんか?これは、熱で髪が焼けているからです。そういったことを防ぐためにも、スタイリング剤を使い、髪に薄い膜を張り保護することが重要です。

スタイリング剤選びのポイントは?

ドラッグストアなどで、沢山のスタイリング剤が売られていますよね。

アウトバストリートメントがいいのか、ヘアアイロン専用のスタイリング剤がいいのかなど悩んでしまうかもしれませんが、目的によって使い分けるといいでしょう。

アウトバストリートメント

お風呂上りにアイロンを使う場合や、ちょっとした寝ぐせ伸ばしなど、あまりセット力がなくてもいい場合に使います。

スタイリング剤

よりストレートにしたい場合やキープ力が欲しいときには専用のスタイリング剤を使うといいでしょう。専用スタイリング剤は、髪の広がりやうねりを抑えるだけでなく、ヘアアイロンの熱によるダメージケアができるものも出ています。

注意点

アウトバストリートメントやスタイリング剤を選ぶ際には一つ注意点があります。ヘアオイル、使っていませんか?

実は、髪にオイルの使用は良くないのです!

ヘアケア剤全般に言えることですが、オイルは、髪内部に浸透したあと水分を押し出す性質があるため、乾燥が進み、パサつきの原因になるのです。

特に、オイルそのままの形状のスタイリング剤は避けましょう。例えば、クリーム状のスタイリング剤にもオイルは入っていますが、製造過程で水溶性に変化させているものもあり、そのような場合は問題ありません。

スタイリング剤の見分け方のポイント

手にスタイリング剤を塗りこみ水で流します。その際手をこすったりしないように注意しましょう。流した後、手を見ていただいて、油はじきしないものはOKです。

ただ、この基準をクリアするスタイリング剤はドラックストアではほぼないのが現状です。できれば美容院で相談し、髪のことをしっかり考えて作られた専売品を購入することをおすすめします。

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ヘアアイロン前のひと手間で髪を守ろう

髪のくせに悩む人にとって、ヘアアイロンは必需品ですよね。
しかし、毎日のように使うからこそ、大きなヘアダメージの原因になりかねません。出来るだけ髪を保護して使っていきたいですね。

今使っているスタイリング剤を見直し、ヘアアイロン前にひと手間かけること。初めは面倒に感じるかもしれませんが、キレイな髪のためにぜひ今日から実践してみてくださいね。

ABOUT ME
【監修者】山本 幹雄
エスアイシーグループ 代表
美容師、美容学校教諭を経て自身の美容室を開業。髪に悩むお客様の要望に応えるため、商品開発にも取り組み、エスアイシーグループを設立。
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基礎知識
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