ある日ふと鏡をふと見たら、白髪を発見!そんな経験はありませんか?
一般的に白髪は35歳ころから生えてくるといわれていますが、個人差が大きく、早い人は10代、20代から出てくることも!「白髪=老化」のイメージが強いので、年齢が若い人や実年齢よりも若く見られたいと願う人ほど、白髪を見つけたときに何とかして白髪を隠したい気持ちになるでしょう。
そもそも、なぜ白髪ができてしまうのでしょうか。ここでは、白髪が発生する仕組みと原因について詳しく紹介していきます。
ポイントはメラニン色素!白髪が生える仕組みとは?
髪の毛に色を付けているのはメラニン色素。このメラニン色素の働きが、白髪の発生に大きく関わっています。
メラニン色素細胞の機能低下で白髪に!
メラニン色素はメラノサイトと呼ばれる細胞によって構成されていて、メラニン色素が髪の内部に入り込むと黒やこげ茶色の髪が生えてきます。
ところが、何らかの原因でメラノサイトの働きが低下してしまうと髪に色が取り込まれなくなります。髪に色が着かない状態で生えてくる、つまり白髪となるわけです。
白髪には種類がある!黒髪に戻る白髪・戻らない白髪
白髪を発見すると、「もう黒髪は生えてこないのかもしれない」とナーバスになったり、「何とか黒髪に戻したい」と願ったりするでしょう。
実は、白髪には「黒髪に戻る可能性がある白髪」と、「戻らない白髪」の2種類があるのです。
黒髪に戻る可能性がある白髪
黒髪に戻る可能性がある白髪には、メラニン色素をつくる色素細胞と色素細胞をつくる基になる色素幹細胞の両方が存在しています。このタイプの白髪は、何らかの理由で色素細胞が一時的に働きをやめている状態であり、再びメラニン色素を作れるようになれば、黒髪に戻る可能性が高いでしょう。
白髪が黒髪に戻るのはうれしいことですが、色素幹細胞や色素細胞の存在を確認するのは簡単ではありません。黒髪に戻る可能性がある白髪を見分けるポイントは、髪色です。
白髪をよく観察してみましょう。一部が白髪で一部が黒髪といったようにまだら模様になっていたり、白色と黒色の中間である灰色になったりしている白髪は、色素細胞が働いている証拠。今後黒髪に戻る可能性があります。
黒髪に戻らない白髪
何らかの原因で色素幹細胞や色素細胞がつくられなくなった場合、黒髪に戻る可能性はかなり低いです。残念ながら、一度白髪ができてしまうと、黒髪に戻るよりも戻らない白髪の割合が高いと言われています…。
白髪の主な原因を知っておこう
メラノサイトの働きを劣化させる原因はいくつかあるので、主な原因について詳しく見ていきましょう!
加齢
白髪=老化のサインと認識されているように、加齢によってメラノサイトの働きが低下すると白髪ができやすくなります。
髪は4~6年かけて毛周期を繰り返していて、髪の毛が抜け落ちるときにメラノサイトもなくなります。細胞が正常に働いていれば、次に髪の毛が生えてくるときにメラノサイトも再生されます。
ところが、加齢で細胞の働きが劣化するとメラノサイトが再生されず白髪として生えてくるのです。
遺伝的要素
白髪は遺伝の影響を強く受けているので、両親のどちらかが白髪が多いと若くても白髪が発生することがあります。ただ、あくまでも、メラニン色素が作られにくかったり、成長ホルモンの分泌量が少なかったりと、「白髪が生えやすくなる」という遺伝子を受け継ぐだけです。
遺伝で白髪の発生タイミングや量が決まるわけではなく、対策次第で白髪の発生を抑えられることを覚えておきましょう。
ストレス
強いストレスを受けると血管が収縮してしまい、頭皮に十分な栄養や酸素が届きにくくなります。すると、メラノサイトの働きにも影響が出てきて、白髪が増えやすい頭皮環境をつくってしまいます。
また、ストレスを受けると皮脂の分泌が過剰になってしまい、うねりや加齢臭、抜け毛など様々な頭皮と髪のトラブルを引き起こす過酸化脂質を増やします。この過酸化脂質が原因で頭皮の健康が損なわれ、メラノサイトの働きを鈍くさせるのです。
栄養不足
メラノサイトを活発に働かせるためには、栄養が不可欠。偏った食生活や極端に食事を減らすようなダイエットをしていると、栄養が不足して白髪が生えやすくなります。
たんぱく質やミネラル、ビタミンなど栄養をバランスよくとることが大切ですが、特に、コラーゲンと糖類が不足すると、白髪や薄毛の原因になるという公文もあるほど、栄養不足が髪や頭皮に与える影響は大きいのです。
睡眠不足
髪のすこやかな成長をサポートしてくれるホルモンは、午後10時から午前2時の間に最も分泌が盛んになります。
ところが、夜更かしや睡眠不足が続くとホルモンによる恩恵を十分に受けられず、白髪が生えやすい頭皮環境をつくるのです。
白髪について正しい知識を身に着けよう!
白髪が発生するとかなり老けた印象を与えてしまうため、できる限り白髪の発生を抑えたいですよね。
白髪ができてしまうのは、髪に色を着ける細胞の働きが弱くなってしまうからです。白髪は老化によって引き起こされると思われがちですが、遺伝やストレスなどの影響も大きいため、年齢に比例して白髪が出てくるとは限りません。
つまり、今からでも工夫次第で白髪の発生を抑えられる可能性があります。まずは、白髪について理解を深め、自分の髪の状態を知ることからはじめましょう。