ヘアケア

長持ちの秘訣は?ヘアカラーの色落ちを防ぐための本当に効果的な対策8選

せっかく美容院でヘアカラーをしたのに、数日しかきれいな色がもたなくてがっかりすること、ありますよね。

きれいな髪色を長持ちさせるには、ヘアカラー後の「ポイントをおさえたケア」が何より大切です。

この記事では「退色を抑え」「色の変化を予防」する具体的なケアをご紹介します。すぐに出来る対策もありますので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

ヘアカラーで髪が染まる仕組み

まず、基礎知識としてヘアカラーで「髪が染まる」のはどうしてでしょうか?

簡単に説明しますと、ヘアカラーは薬剤による化学反応で毛髪中の「メラニン色素を脱色」する、と同時に毛髪に浸透した「染料が発色」するという仕組みです。

つまり元々の髪色を薄く(ブリーチ)し、そこに新たな色(染料)を入れて、髪色をコントロールしているんですね。

毛髪内部に入った染料は、化学反応で分子サイズが大きくなり、髪の栄養(たんぱく質と水分)と絡まることで、「毛髪内に定着」します。

ヘアカラーで髪が染まる仕組み

へアカラーの色落ちの3大原因とは?

ヘアカラーで髪が染まる仕組みはおわかりいただけたと思います。

では次に、一度染まった「髪色が落ちる」のはなぜでしょうか?それは、日々の生活環境に色落ちを促進してしまう要因があるからです。

何が色落ちの原因になるのかを知れば、ポイントをおさえた適切な退色予防のケアが出来ますね。

では早速、ヘアカラーの主な色落ちの原因3つをご紹介していきます。

シャンプーで色が抜ける!

髪は水分を含むと、髪表面のキューティクルが開きます。毎日のシャンプーは、この最たるシーンに。

髪を十分に濡らしてからシャンプーし、よくすすぎますよね。この時、汚れと共に、開いたキューティクルの間から、髪の栄養(たんぱく質と水分)が少なからず流れ出ています。そして困ったことに!染料も一緒に流れ出てしまっているのです!

ヘアカラーの染料は髪の栄養と絡むことで「毛髪内に定着」しているので、髪の栄養が流れると染料も洗い流されてしまうというわけです。

この「染料漏れ」を防ぐことが、退色予防の大きなポイントに!

熱で色が変わる!高温アイロンでは顕著に

ヘアカラーの色はドライヤー、アイロンの熱によって変色します。変色は温度が高くなるほど進み、同じ温度の場合は時間が長くなるほど顕著に。

ドライヤーの高温(140℃以上)をたった10秒程当てるだけで色の変化が起きるといわれています。特に高温になるアイロンは染料分子が破壊され、繰り返すと毛髪内部のたんぱく質が変性し空洞まで…。こうなると変色だけではなく毛髪内部に染料を留めておくのも難しいですね。

アイロン、ドライヤー時の温度と時間は注意が必要です!

紫外線により変色、キューティクルがめくれる!

髪は紫外線を浴びると、メラニン色素が壊され色に変化が起こります。

黒や茶色のメラニン色素が破壊されるので、髪色は赤みと黄みが増し、特に黄みの変化が大きく「黄ばんでいく」のが、紫外線による変色の特徴。黄ばむとはまさに髪色の老化?!の様ですね。元々メラニン色素を脱色して、黒~茶色の色素量を少なくしているヘアカラー毛は、この「黄ばみ」が顕著に現れます。

また、紫外線はキューティクルをめくれ上がらせ、強く降り注ぐ日は、キューティクル自体に亀裂が入り、ダメージ毛では先端が欠けるようなことも…!こうなると黄ばむどころか、ツヤも損なわれ、手触りはガサガサですね。

日差しの下では、紫外線対策は必須です!

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本当に効果的なヘアカラーの色落ち対策8選

では、実際にどうすればいいの?というところですよね。

先の3つのポイントをおさえた上で、具体的な対策を8つご紹介していきます。正しいケアをすると、きれいな髪色を2ヵ月程キープすることも可能ですよ!

色持ちのいい色で染める

ヘアカラーには色落ちしやすい色とそうでない色があります。抜け感を演出するアッシュ系は流行のヘアカラーですが、こちらは残念ながら変色しやすい色みです。

比較的、色持ちしやすいのがブラウン系。流行カラーも素敵ですが、王道のブラウンはきれいな色を長く楽しめますよ。

シャンプーは24時間後から

ヘアカラー当日は、薬剤の化学反応で髪の毛が膨らんでいる状態です。ここでシャンプーを使い、髪を洗ってしまうと染料が流れ出るのを促進してしまうので、当日は控えたいところ。

しかし、汗をかいてしまったりして、髪を洗わないと気持ち悪い時もありますよね。そういった場合は、シャンプーは使わずにお湯のみで洗いましょう。

皮脂は通常のお湯の温度(38℃前後)で溶け出すので、スタイリング剤などをつけていなければ、十分汚れは落ちます。

実はこれが一番効果的?!シャンプーの見直し

ヘアカラー後1週間ほどは、薬剤の影響で毛髪が膨らんでいて、シャンプーの度に髪の栄養と共に染料が最も流れ出やすい期間です。また、水道水の鉄分と毛髪内部に残っている薬剤が反応し、変色しやすい期間でもあります。

染料の流出を完全に止めることは出来なくても、「色の定着が不安定」なこの期間のケアを特に丁寧にすることで、その後の色持ちに大きな差が出ます。

効果的なのは、髪の補修成分配合のアミノ酸シャンプーです。流れ出る栄養を補給し、毛髪内に染料を留めましょう。

ただし、アミノ酸濃度が低いシャンプーだと、他の活性剤が多く退色は避けられません。選び方には注意が必要です。

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シャンプーの方法を見直す

手早く、楽だからという理由でシャンプーを髪で泡立ててはいませんか?

髪がこすれ合うと、摩擦でキューティクルを傷めてしまいます。しっかりと泡立て、なるべく髪をこすらずに洗いましょう。

タオルドライの方法を見直す

ドライヤーの熱で変色してしまうのであれば、なるべくドライヤーの時間が短くてすむように、吸湿性の高いタオルに替えてみるのもひとつの方法です。

摩擦によりキューティクルを傷めないよう、タオルで髪を挟むようにして、優しく水分オフしましょう。

ドライヤー前にアウトバストリートメントで栄養補給

毛髪内部の栄養が少なくダメージホールのある髪は染料の流出、変色が早いです。では、健康毛とダメージ毛とでは、どれほどの違いがあるのでしょうか?

下記の画像は、両者の1ヵ月後の色持ちを比較しています。

ヘアカラー1ヵ月後の色持ち比較

健康毛が色をキープしているのに対し、ダメージ毛は色が抜けてきています。

健康毛とダメージ毛とでは、ここまで「色持ちに差」が出るのですね。やはり、日々の補修ケアは欠かせません!

髪が濡れてキューティクルが開いているうちに補修成分をしっかりと入れ込みましょう。尚、オイルは実は髪のダメージにつながるので、ミスト、エッセンス、ジェル、ミルク、クリームタイプなどでケアするのがおすすめです。

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ドライヤーのかけ方を見直す

濡れた髪は、毛髪同士が密着しやすく、摩擦でキューティクルが剥がれるなどのダメージを受けやすい状態です。タオルドライ後はなるべく早く、乾かしましょう。

温度に注意

高温になると色の変化が起きてくるので、温風は最初だけ根元を中心にあて、残りは出来るだけスカルプモードやクールモードで乾かすなどの工夫をするといいでしょう。

仕上げは必ず冷風

ドライヤーの仕上げは必ず冷風をあてましょう。キューティクルを締め、水分蒸発を防ぎます。髪表面がなめらかになるので、光の反射が均一になり、髪にツヤも出ますよ。

紫外線対策はしっかりと

紫外線による色落ちの影響(変色とキューティクルのめくれ)を防ぐには、なんといっても日々の紫外線対策を怠らないことです。

髪全体を覆うことが出来る日傘がおすすめです。日傘をさせないシーンでは、帽子やUVパーカーなどで、少しでも紫外線を浴びる範囲を小さくしましょう。

UVカットスプレーは、どうしてもムラ付きしてしまうので、髪全体を守る効果としてはあまり期待ができないため、単体での使用はおすすめ出来ません。

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まとめ

いかがでしたか?

シャンプーやアウトバストリートメントについてなど、知らなかった情報もあったのではないでしょうか。まだ、行っていない対策があれば、ぜひ始めてみてください。

ヘアカラー後の適切なケアで、きれいな髪色が長持ちしますように!

ABOUT ME
【監修者】山本 幹雄
エスアイシーグループ 代表
美容師、美容学校教諭を経て自身の美容室を開業。髪に悩むお客様の要望に応えるため、商品開発にも取り組み、エスアイシーグループを設立。
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